2021年6月19日(土)に開催された「第9回あじさいネット研究会」は223名のご参加を賜り、
盛会裡に終了する事が出来ました。誠にありがとうございました。

ごあいさつ

NPO法人 長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会 会長

 森崎 正幸

森崎会長 あじさいネットは今年で17年目を迎えました。2004年10月に長崎県の県央地区「大村市」で産声を上げた本ネットワークは、当初、国立病院機構長崎医療センターの電子カルテを31の診療所で共有する小規模なものでしたが、今では長崎県全域に広がり、情報提供病院が38、400の参加施設は病院、診療所はもちろん、薬局、訪問看護ステーションや老人施設等様々な医療・介護関連施設の多職種が参加する大規模ネットワークへと発展いたしました。

 利用できる機能は、このようなネットワークの主流である診療情報共有をはじめ、在宅医療支援、遠隔画像診断、遠隔病理診断、診療所の外注検査結果共有システム、調剤情報共有システム、secure TV会議システムと多岐にわたり、本TV会議を利用した生涯教育講演配信、専門カンファランス、動画配信システムと医療・介護分野の様々なニーズに対応し多機能化を進めてきました。

 特にCOVID-19蔓延下では、2013年からスタートしたsecureTV会議システムが大いに活躍し、本サービスを利用したCOVID-19対策会議、睡眠時無呼吸症候群に対するD to P with D型オンライン診療に加え、オンライン診療ソフト「YaDoc」を利用したD to P型オンライン診療も新たなサービスとして利用できるよう整備しました。

 さらに、専門診療の支援としては、全妊婦登録と全妊婦健診情報を共有<し新生児のさらなるintact survival向上を目指す周産期医療支援システム、常に専門医がオンラインで支援可能なネットワーク型地域連携パスも広がりつつあります。

 さて、あじさいネット研究会は今回で9回目となります。例年、全国から多数の地域医療情報ネットワークにかかわる医療従事者や関連メーカー関係者が集い、このようなネットワークの価値を長崎の地より発信して参りましたが、残念ながら昨年は初の中止を余儀なくされました。 しかしながら本年度はCOVID-19対策により今や、学会等で主流となりつつあるオンライン型にて開催いたします。

 テーマはネットワークの原点回帰として「あじさいネット ~私のとっておきの使い方~」とし、多種多様に広がったあじさいネットの機能と価値を大いに活用されている演者の皆さま方に発表していただくことで、地域医療情報ネットワークの発展に寄与したいと考えております。Zoomウェビナーによるオンライン開催ですので、例年よりもさらに参加しやすくなりました。

 全国各地より多数の皆さまにご参加いただき、有意義な情報交換ができることを楽しみにしております。